ジョイセフ事務局長 鈴木良一によるコラム
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3年振りのミャンマー (その1)
新年早々にミャンマーを訪ねました。
2010年1月まで、現地で5年間プロジェクトの運営管理を担当していた関係で、年に5~6回は派遣されていましたので、今回は3年間ぶりの訪問ということになります。

この間に、ミャンマーでは、国のありようも大きく変わってきており、それに合わせて、人々の生活も変化しつつありました、それも大きく。

総選挙が行われ、長く自宅軟禁状態であったアウンサンスーチーさんが国会議員として返り咲き、政治を動かす役割を担い始めていますし、欧米との関係が改善されてきています。国際政治の中でミャンマーをめぐるいろいろな「駆け引き」も出てきています。2012年には経済的にもさらに勢いを増して、今年2013年は、ミャンマーが国際社会の一員として他の国々と肩を並べることができるかどうかの正念場とも言えるのではないでしょうか。

日本政府も2013年の新年早々に麻生副総理がミャンマーを訪問し、今までの円借款5000億円の帳消しを行い、今年から新たな500億円の円借款をつけるなど、積極的支援を再開しました。500億円といえばミャンマーの国家予算の1割にも相当する大きな金額です。立ち遅れていた社会・経済基盤が日本によって整えられるのではないかとの期待がミャンマー側にはあります。

今、国そのものが自由闊達に動き始めています。経済や投資が先行する形で、最大都市ヤンゴンも、そして2005年に遷都した首都ネピドーも活気づいていました。

まず、自動車が眼に見えて増えたことでしょうか。日本からの中古車が一番多いのですが、その増え方が尋常ではありません。そのためヤンゴン市内では渋滞も激しくなってきています。かつては絶対供給量が少なく、相当古い中古車まで高値だったのですが、新しい中古車(ミャンマーではほぼ新車)が以前よりもかなり安くなり、少し貯金をしている人々には手の届く価格帯となってきたようです。

一方で、民主化により、以前よりも観光客が来やすくなり、また、多くのビジネスマンが流入してきたため、ホテルの需要と供給のバランスが崩れ、3年前なら100ドルで泊まれた高級ホテルも300ドルへと跳ね上がっています。また、いわゆる賃貸住宅やマンションも高値状態が続いています。

さらには、土地に対する投機も始まっています。ここ数年で高層ビルの工事現場も、更地になった土地も眼に見えて増えています。ヤンゴン市内の土地の価格は「ウナギ登り」のようで、にわかに土地バブルの兆候が出ているようです。

今回のミャンマー派遣中、いろいろ見聞ができましたので、次回からそのあたりを、私の印象も交えて記してみたいと思います。目まぐるしい政治的、社会・経済的変化の中で、戸惑うミャンマーの人々の姿も追ってみるつもりです。

 (2013年1月、東京にて)
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by joicfp_rio | 2013-01-29 14:08
第5回アフリカ開発会議(TICAD V)に向けて -「女性の命が大切にされるアフリカ」を目指せ
今年(2013年)日本で開催される国際的なイベントのひとつが、2013年6月1日~3日に、
横浜で開催される「第5回アフリカ開発会議(TICAD V)」です。
(TICADとは、Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略であり、アフリカの開発をテーマとする国際会議。1993年以降日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)及び世界銀行等と共同で開催しています)
目下、日本政府をはじめ関係機関は、その準備に追われています。3年に一度開催される、今年のTICAD Vをアフリカ諸国に対する「日本としてしなければならないこと」や「日本としてできること」また、「共に成し遂げること」等の決定と行動への意義ある会議にしてほしいと願っています。

アフリカは、経済的な発展期を迎えていると、多くの専門家が分析しています。このような背景で、アフリカ開発会議では、経済発展、資本投入や投資、雇用促進などが主なテーマとなると思われます。しかし、私たちNGOは、この会議では、住民の生活の視点に立ったアフリカ開発会議であって欲しいと訴えています。

たとえば、教育や保健の向上、女性の権利やエンパワーメントなどが、会議の重要なテーマやアジェンダとして必ず話し合われることです。とりわけ、「女性の命が尊重される」アフリカの国々の議論であって欲しいと願うものです。

アフリカ地域の妊産婦死亡率を例にとっても一目瞭然で、アフリカでは、妊娠・出産がすなわち「死」と直面しなければならない国々が多いということが分かります。とりわけ農村地域の無医村や助産師のいない村々では、女性の命がなお一層危険にさらされていると言えます。

国連の統計によると、2010年の世界の妊産婦死亡率の世界の平均は出生10万対210でしたが、サハラ以南においては、それが500と高い数値を示しています。

この統計において、妊産婦死亡率(出生10万対)の高い上位10カ国はすべて、サハラ以南のアフリカ諸国でした。

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「妊産婦の命と女性の命を救う」私たちジョイセフの挑戦は、これからも続きます。
落とさなくてもよい命は、あらゆる力をもって、救い、守ることが、私たちの使命だと思っています。

第5回アフリカ開発会議において、妊産婦や女性の命が大切に扱うというアフリカ諸国のコミットメントを示してほしいと思っています。アフリカ諸国のリーダーたちのコミットメントや政治的決断こそが、そのことを実現する大変重要なきっかけとなります。

今年6月のTICAD Vに向けて、私たちもあらゆるチャネルを通して、「女性の命が大切にされるアフリカ」を目指して訴えていきたいと思っています。皆さまのご支援ご協力を宜しくお願いします。

(2013年1月、東京にて)
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by joicfp_rio | 2013-01-07 11:27 | ニュース


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