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ジョイセフ事務局長 鈴木良一によるコラム
世界中のすべてのお母さんに感謝のメッセージを贈ります
ジョイセフでは、毎年の「母の日」をお祝いし、世界中のすべてのお母さんに感謝の気持ちをお伝えしています。

しかし、ジョイセフは「毎日が母の日」であると思っています。「母の日」は年に一度のイベントではなく、お母さんへの感謝の気持ちは、一年を通して毎日持ち続けたいと強く思っています。

ジョイセフは、「途上国の妊産婦と女性を守る」というミッションのもとで母子保健を含むリプロダクティブヘルス向上のための活動を展開しています。しかし、現実の開発途上国の妊産婦や女性をめぐる状況は、依然とし課題が山積しています。高い妊産婦死亡率や望まない妊娠を防ぐために必要な家族計画(避妊)の情報やサービスがいまだに満たされていない状況があります。

世界で妊娠や出産が原因で1日におよそ1000人の女性が命を落としていて、年間にすると35万8000人です。そして、これらの死亡の99%が開発途上国で起こっていますが、多くが助けられる命であったことが報告されています。

私たちジョイセフは、世界のすべての妊産婦の命が守られ、健康であることを切望しています。
妊娠や出産が原因で死に至るようなことがあってはならないと強く思います。ジョイセフは、もてる力を世界の女性の命と健康を守るために注いでいきたいと活動を続けています。すべての妊娠が望まれたものであり、すべての出産が安全であり、すべての子どもが健康に育てられる環境をつくることを目指します。

母の日に、お母さんへの感謝のメッセージを贈るとともに、ジョイセフとともに、妊産婦や女性のためにご支援ご協力いただいている多くの皆さまに、感謝の気持ちをお伝えします。まだまだ私たちのミッションは終わっていません、引き続きご協力をお願いいたします。


2012年母の日
ジョイセフ 事務局長
鈴木良一


# by joicfp_rio | 2012-05-11 16:36 | Trackback | Comments(0)
母子健康手帳70周年
 今から70年前の昭和17年(1942年)7月13日に、現在の母子健康手帳の前身である「妊産婦手帳」制度がスタートしました。今年はその記念すべき70周年にあたります。

戦時下の社会情勢のもとではありましたが、日本の母子保健推進にとって不可欠の制度というべきものであったと思います。妊産婦が、常に自らの妊娠、出産、子どもの成長についての保健記録を、どこに移動しようとも、手元に持つという制度(システム)は、まさに画期的であったと考えます。この手帳制度は、今日に至るまで70年にわたって日本の母子保健向上におおいに寄与したものであることはいうまでもありません。

「妊産婦手帳」は、戦後「児童福祉法」によって、昭和23年(1948年)に「母子手帳」に改称され、妊産婦だけでなく乳幼児の保健指導も含むべく内容が充実され、昭和40年(1965年)に、「母子保健法」(施行1966年)のもとで、現在の「母子健康手帳」へとさらに充実しました。その後も、母子保健法改訂とともに、手帳も常に改訂されており、ますますこの制度は進化しています。

日本の母子保健事業を考える時に、また、日本の母子保健を支えてきたパイオニアの人々を振り返る時に、今年は、70年前に発足した妊産婦手帳制度の意義を考える節目の年であると思います。
# by joicfp_rio | 2012-05-11 10:11 | Trackback | Comments(0)
公益財団法人として8カ月

公益財団法人ジョイセフとして


ジョイセフは平成23年9月1日に公益財団法人に移行し、名称も、「公益財団法人ジョイセフ」に変わり、新しい体制で8カ月が経過しました。その間ジョイセフは「ガバナンス」、「コンプライアンス」、「透明性・説明責任」を旨とし、新しい「定款」のもと、海外及び本邦の人口・保健分野の取り組み、とりわけ「妊産婦や女性の命と健康を守る」ジョイセフとしての責務・役割を果たすべく尽力してきています。

東日本大震災被災地支援活動


2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災した多くの人々、特に妊産婦と女性、そして新生児への支援活動では、40数年に及ぶ国際協力で培ってきた地域のニーズに応える事業、活動面での経験やノウハウが微力ながら発揮できました。行動は素早く、支援活動も現地のニーズに合わせて実施しました。これら一連の活動を客観的に評価すべく、現在、第三者による評価活動を実施しています。この評価結果により明確な成果や今後へ向けての改善点が明らかになるものと考えています。

ミレニアム開発目標(MDGs)と日本のODA


2015年の達成期限を迎えるミレニアム開発目標のうち目標5の「妊産婦の健康の改善」の達成は、現在のところ、難しいと言われています。日本政府も本目標の達成に向けて、政策面、資金面等においてさらなる支援協力を発表してきています。

しかし、日本のODA(政府開発援助)は、残念ながら下降線をたどっているのも事実です。かつて世界の人口問題や家族計画・リプロダクティブヘルス推進に指導的な役割を果たしてきた日本が、資金的支援においては、徐々にその存在感に「翳り」が見えてきていると言わざるをえません。

ジョイセフの役割


外務省の「国別援助方針」の策定が本年度から実施されてきています。以前より「国別援助計画」が実施されていますが、それらを再度見直し、外務省による「方針」の策定が行われるものです。現地のODAタスクフォースや関係NGO団体などの意見・提言などを踏まえて策定することとなっています。これはODAの可視化を図ることにより、住民の福祉の増進に寄与するための方針がさらに強化されることを意味しています。NGOとの連携協力の意義も新たに見直されることとなり、NGOの地域における知見を入れた事業への期待が増加していくものと考えています。その意味からも、国際協力NGOとしてのジョイセフの保健分野とりわけ母子保健分野での政策立案や技術協力事業の実施面での役割は、さらに重要となっていくと考えます。

家族計画・リプロダクティブヘルス/ライツの推進を通しての世界の妊産婦や女性の命や健康を守る使命を果たすべく、また、ジョイセフは、公益財団法人としての社会的役割を果たすべく、引き続き、草の根の個人に直接支援の届く、きめ細かな国際協力活動及び東日本大震災被災地支援活動を推進していきます。

(2012年4月、東京にて)
# by joicfp_rio | 2012-04-26 11:27 | ニュース | Trackback | Comments(0)
6年間の想い出がつまったランドセルがアフガニスタンの子どもたちに贈られます
先日4月7日、約8400個のランドセルの検品・選別・梱包を、(株)クラレの新入社員の皆さまや多くのボランティアの方々、総勢約150名のご協力を得で実施しました。早ければ今秋には、海を越えてアフガニスタンの子どもたちに届く予定です。宗教上の観点から、モスレムのアフガニスタンには牛革のランドセルを寄贈いたします(豚革のものはモンゴルに別途贈ることになっています)。

ジョイセフは2004年から、寄贈者一人ひとりの「6年間の想い出」の詰まったランドセルを復興途上にあるアフガニスタンの子どもたちに贈る運動を続けています。この活動は(株)クラレ、(社)日本かばん協会ランドセル工業会のご協力もいただいて行ってきています。寄贈総数は、昨年2011年で、9万個に届き、今年2012年の寄贈予定分を加えると10万個を超える予定です。

小学1年生から6年生まで毎日お世話になったランドセル。ていねいに使われていて、ランドセルを使い終わったからと廃棄するにはあまりにも「もったいない」との思いと、あらゆるものが不足しているアフガニスタンで、子どもたちの通学用のカバンや教室で机代わりになるなどの、現地のニーズとが合致したのがこのプロジェクトです。

アフガニスタンは1989年から2001年までの紛争下で、とりわけ1996~2001年までは、タリバン政権によって女子が教育を受けることが禁止されました。現在もなお15歳以上の女性の8割が読み書きできないと報告されています。一方、アフガニスタンの女性や子どもの健康状態はアジア地域でも特に悪いといえるでしょう。妊産婦死亡率は出生10万対1400(世界人口白書2011、以下同出典)で世界最悪で、5歳未満児死亡率は出生千対198.6で、アフリカのチャド(209.0)に次いで世界第2位と高い国となっています。平均余命も男女とも49歳という低さです。また、女性の1人当たりの子どもの数(合計特殊出生率)も6.0と多産です。

女性の健康と教育は、女性のエンパワーメントの重要な要素であると私たちは信じています。女性が教育を受け、情報を得ることにより、自分の健康や家族の健康を守る原動力となると考えます。今まで贈られたランドセルは、アフガニスタンの村々では、子どもたちが学校に行くための「きっかけ」にもなっていると報告されています。


ジョイセフでは、目下、皆さまのランドセルの寄贈をお願いしています。
5月18日まで「想い出のランドセルギフト」キャンペーンでランドセルの募集を行っておりますので、引き続き皆さまのご協力をお願いたします(詳しくはジョイセフのホームページをご覧ください)。 

(2012年4月、東京)
# by joicfp_rio | 2012-04-16 15:37 | ニュース | Trackback | Comments(0)
歯止めのかからないODA削減―日本のリーダーシップへの期待
昨年から、東日本大震災や福島第一原発の事故による放射能汚染の影響などを受けて、日本社会全体が言葉に表せない不安感に覆われています。2012年に入ってもなお連日余震や新たな地震が続いており、2012年1月には首都圏で直下型大規模地震の予測も新たに発表され、国民生活に再び不安要素が加味されています。

経済面でも2008年のリーマンショック、また2010年にはギリシャの財政危機から始まった国債への信用不安、ユーロ安、株安、欧州経済全体への危機感などがいまだに漂っています。日本でも歴史始まって以来の円高などを経験し、震災の影響に加えて日本の経済への打撃を受けました。まさに国際社会が連動していることを物語る事象です。さらに経済大国第2位の座も中国に譲りました。日本の国際社会におけるリーダーシップへのかげりが着実に見えてきています。

日本のODAの1997年以来の削減


あわせて、日本のODA削減も2012年度も新たな削減となり、1997年以来、その削減に歯止めがかかっていません。ちなみに、人口分野での任意拠出金についても、かつて国際家族計画連盟(IPPF)や国連人口基金(UNFPA)への、最大拠出国であった日本が、今やそれぞれ、第3位、第8位の拠出国に落ち込んでいて、日本の両機関に対する拠出額はそれぞれ最大時の半分にまで落ち込んでいます。

かつて世界の人口問題やリプロダクティブヘルスの推進に重要な役割を果たしてきた日本は、資金的な支援において、他の先進国が外交的戦略上ODAを維持または増額しているにもかかわらず、日本の減額は国際社会の中での存在感を相対的に下げてしまっています。日本の世界の女性や妊産婦の健康や権利を守る先進国としての役割はまだまだ終わっていません。

国際社会の中で、日本が名誉ある地位を継続的に占めていくことを望みつつ、日本の英断を期待するものです。

(2012年3月、東京)
# by joicfp_rio | 2012-03-27 17:46 | ニュース | Trackback | Comments(0)
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